玉掛け技能者資格の取得方法と、玉掛け資格を取得するための費用を中心に解説しています。建設業界で働くなら、玉掛け資格を取得して損をすることはないです。

これから玉掛け資格の取得を検討している方は参考にしてみてください。

高杉 有希子
監修者 エクステリアプランナー 高杉 有希子

静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。

執筆者 お庭の窓口(転職情報)編集部

お庭の窓口転職情報の編集部です。 社内の造園・外構のプロたちから助言をいただきつつ、皆様に有益な情報を提供できるように頑張ります。

目次

各業界の玉掛け資格が必要な場面

各業界の玉掛け資格が必要な場面・造園業界・外構業界・土木業界 各業界の玉掛け資格が必要な場面について紹介していきます。

造園業界の場合

造園業界の玉掛け資格が必要な場面は、人力では運ぶことのできない樹木を、ユンボやユニクなどで運搬する際に必要です。

また造園業の場合、大きな樹木だけではなく庭石なども運搬することがあり、庭石を吊る際にも玉掛け資格が必要となります。造園業界で玉掛け作業の対象となる樹木や庭石などを吊ることは難しいので、玉掛け作業の正しい知識を身に付けるという点でも玉掛け資格は役に立ちます。

また造園業界では、樹木や庭石以外でも重量物を吊る場面が多いので、玉掛け資格が役に立つ場面が多いです。

外構業界の場合

外構業界で玉掛け資格が必要な場面は、ブロックが乗っているパレットを運搬する際や、コンクリート擁壁に必要な鉄筋を運搬する際に必要です。ま

た外構工事はコンクリート製品などの構造物を現場内で運搬することが多く、そのような構造物を敷設する際に玉掛け資格が必要になります。また資格だけではなく、コンクリート製品を安全に吊るためにも玉掛け作業に関する専門的な知識が求められます。

外構業界では玉掛け資格と、玉掛け作業に関する知識を持っている作業員は、会社や建設現場から重宝されることが多いです。土木業界ほどではありませんが、外構業界も玉掛け資格が必要となる場面が多くあります。

土木業界の場合

土木業界は他の造園業界や外構業界と比較して、最も玉掛け資格が必要となる場面が多い業界です。具体的に玉掛け資格が必要となる場面は、地面を転圧するのに必要な機材の運搬時や構造物を新規で敷設する際に必要になります。

土木業界は人力がメインの作業もありますが、ほとんどが建設機械メインの仕事です。そのため、人力では運搬することのできない重量物が多く、ユンボやユニックなどの建設機械で重量物を吊ることが多いです。造園業界や外構業界でも玉掛け資格は必須ですが、土木業界では玉掛け資格を持ってないと仕事にならないこともあります。土木業界で働くのであれば、玉掛け資格を取得しておいて損はありません。

玉掛け技能者とクレーン作業の関係性

玉掛け資格が必要となる作業では、吊り荷を吊るクレーン作業車側と、吊り荷を吊るために必要な玉掛け作業側に分かれます。玉掛け技能者とクレーン作業者の関係性は、現場を効率的に進めるために、お互いなくてはならない存在です。

またクレーン作業者は玉掛け技能者の指示に従って作業を行う必要があり、玉掛け技能者はクレーン作業者がわかりやすいように指示をする必要があります。そのため、玉掛け技能者とクレーン作業者には信頼関係が重要です。信頼関係のない状態で玉掛け作業を行うと、作業効率が悪くなったり、事故に繋がる可能性が高まるので注意しましょう。

玉掛け技能者がクレーン作業者へわかりやすい指示を送る方法についてですが、玉掛け技能者講習の実技講習で詳しく指導してもらえます。実際の現場作業では、玉掛け技能者講習で指導されたことができれば、即戦力として現場で活躍することが可能です。

玉掛け技能者の資格を取得するには

玉掛け技能者の資格を取得するためには、玉掛け技能者講習を取り扱っている教習所に通い、玉掛け技能者講習を修了することで資格を取得することができます。より詳しく解説するために、・免許の取り方・免許取得にかかる費用 上記を詳しく解説します。

免許の取り方

玉掛け免許を取得するには、先ほどもお伝えしたように玉掛け技能者講習を取り扱っている教習所に通い、技能者講習に合格する必要があります。

玉掛け技能者講習の受講条件としては、年齢が18歳以上であれば受講することが可能です。玉掛け免許は国家資格ですが、受講資格として求められる条件が年齢だけなので、他の国家資格と比較して簡単に受講することができると言えます。

また合格率が約90%ほどと、難易度が低い資格です。ただ玉掛け技能者講習では実技試験と学科試験があり、試験対策をしっかりと行わなければ資格を取得できない可能性もあります。玉掛け資格を取得するために必要な時間は、原則として19時間必要になります。そのため、2〜3日ほどの期間が必要です。

もし試験に合格することができなければ、再試験が必要になりますので19時間以上かかる可能性があると考えておいた方が良いでしょう。

免許取得にかかる費用

玉掛け技能者の免許取得に必要な費用は、約2〜3万円ほどが相場になります。小型移動式クレーンやクレーン運転士などの玉掛け資格に関連する資格を既に持っている場合に限って、受講費用が安くなります。

玉掛け資格の費用については、教習所や既に保有している資格によって料金が異なります。そのため、最寄りの教習所を比較して、最も条件の良い教習所を探すのがおすすめです。現在勤めている会社が建設業であれば「玉掛けの資格を取得したい」と相談するのもおすすめです。なぜなら、資格取得に積極的な会社であれば、玉掛けを含めた様々な資格取得をサポートしてくれる可能性があるからです。そうなりますと、資格取得の費用を会社負担してくれる場合もありますので、資格取得の費用を抑えることができます。

ただ会社に資格の費用を負担してもらう場合には、資格取得後すぐに転職をしたりすると、トラブルに繋がることもあるので注意が必要です。

まとめ

この記事では、玉掛けの、・免許取得方法・免許取得にかかる費用・玉掛け免許が必要な場面・玉掛け技能者とクレーン作業の関係性 上記のポイントを中心に解説しました。玉掛け資格は、どの業界でも必要とされる国家資格です。

そのため、玉掛け資格を取得しておいて無駄になることはないでしょう。また他の国家資格と比べても、簡単に取得できるのが特徴です。資格の取得が容易なため、転職時に収入アップや優遇されるといったメリットはありません。

ただ玉掛け資格を持っていないことで転職に不利になる可能性は考えられるので、建設業界で働くなら必須資格になります。また玉掛け技能講習を受講することで、玉掛け技術の向上が見込めます。現場で働く職人の方で、まだ玉掛け資格を持っていない方は、資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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