土木施工管理技士とは、国家資格である施工管理技士のうちの1つで、土木工事現場に配置される主任技術者や監理技術者になるために必須の資格です。
よく比較されますが、建築施工管理技士が建築工事(建築物とそれに付帯する工事)の施工管理を行うのに対して、土木施工管理技士は土木工事(舗装、橋、河川、港湾など)の施工管理を行います。
河川や道路、鉄道、上下水道工事、港湾、橋梁などあらゆる土木建設の場で活躍できる土木施工の分野のスペシャリストで、大きなプロジェクトに関わりたいという方は是非チェックすべき資格といえるでしょう。
静岡県御殿場市の土建屋に生まれ、大型重機が大好きな子供時代を送る。
建築に憧れ、三重短大で住環境を学ぶ。新卒でハウスメーカーFC工務店の「インテリアプランナー」に応募するも、社長の勘違いで募集したかったのはなんと「エクステリアプランナー」!!
ハウスメーカーで個人住宅のエクステリアを担当。その後、ゼネコン住宅事業部のインテリアプランナー、植木屋の外構プランナーを経て、現在は(株)ガーデンメーカーで営業設計を務める。
目次
土木施工管理技士の仕事
土木施工管理技士は、 河川や道路、鉄道、上下水道工事、港湾、橋梁等の土木工事においての施工計画を作成し、現場で様々な作業工程の管理、安全や品質、コストの管理を行います。
また、施工計画、工程管理以外にも、用地の確保から役所への手続き、書類の処理、周辺住民への説明など、幅広い範囲の仕事を任されます。
つまり、土木工事における現場監督ということです。
また、土木施工管理技士には、1級と2級があります。
1級はすべての土木工事で、作業工程ごとの責任者である「主任技術者」と現場の全体を指揮する「監理技術者」の両方に選任されることができます。
2級は1級と資格形態が異なり、試験内容が「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3種類に分かれています。
この中で、合格した工事のその専門分野において、作業工程ごとの責任者である「主任技術者」として施工管理を行うことができます。
土木施工管理技士の試験概要
土木施工管理技士の受験資格
【1級土木施工管理技士の受験資格】
■1級学科試験〔学歴又は資格により下記イ~ニのいずれかに該当する実務経験をもつ方が受験可能〕
(イ)学歴 | ■大学、専門学校「高度専門士」:指定学科卒業後3年以上、指定学科以外卒業後4年6カ月以上 ■短期大学、高等専門学校、専門学校「専門士」: 指定学科卒業後5年以上、指定学科以外卒業後7年6カ月以上 ■高等学校、 中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) : 指定学科卒業後10年以上、指定学科以外卒業後11年6カ月以上 その他:15年以上 |
(ロ)2級土木施工管理技術検定合格者 | ■2級合格後の実務経験 :5年以上 (合格後5年未満の場合) ■高等学校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) : 指定学科卒業後9年以上、指定学科以外卒業後10年6カ月以上 ■その他:14年以上 |
(ハ)専任の主任技術者の経験が1年(365日)以上ある者 | ■2級合格後の実務経験 :3年以上 (合格後3年未満の場合) ■高等学校、中等教育学校、専門学校「専門士」:指定学科以外卒業後7年以上 ■高等学校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) : 指定学科卒業後7年以上、指定学科以外卒業後8年6カ月以上 ■その他:12年以上 (2級土木の資格のない場合) ■高等学校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) : 指定学科卒業後8年以上、指定学科以外卒業後11年以上 ■その他:12年以上 |
(ニ)指導監督的実務経験年数が1年以上、及び主任技術者の資格要件成立後専任の監理技術者の設置が必要な工事において当該監理技術者による指導を受けた実務経験年数が2年以上ある者 | ■2級合格後の実務経験 :3年以上 ( 2級土木の資格のない 場合) ■高等学校、中等教育学校、専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く) :8年以上 |
■1級実地試験(下記(1)(2)のいずれかに該当する方)
1.当年度学科試験の合格者
2.前年度学科試験のみの合格者または技術士法による第2次試験のうち技術部門を建設部門、上下水道部門、農業部門(選択科目を農業土木とするものに限る)、森林部門(選択科目を森林土木とするものに限る)、水産部門(選択科目を水産土木とするものに限る)または総合技術監理部門(選択科目を建設部門もしくは上下水道部門に係るもの、「農業土木」、「森林土木」又は「水産土木」とするものに限る)に合格した者で、1級土木施工管理技術検定・学科試験の受験資格を有する者
【2級土木施工管理技士の受験資格】
■2級学科試験のみ受験
試験実施年度において満17歳以上となる方
■2級学科試験および実地試験を同時に受験
下記いずれかの実務経験年数を満たす方
大学・専門学校「高度専門士」 | 指定学科卒業後:1年以上 指定学科以外卒業後:1年6カ月以上 |
短期大学・高等専門学校・専門学校「専門士」 | 指定学科卒業後:2年以上 指定学科以外卒業後:3年以上 |
高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」除く) | 指定学科卒業後:3年以上 指定学科以外卒業後:4年6カ月以上 |
その他 | 8年以上 |
試験内容
1級土木施工管理技士の場合
学科試験 | 土木一般、専門土木、法規、共通工学、施工管理法 |
実地試験 | 施工経験記述 |
選択問題 | 土木、コンクリート、品質問題、安全管理、施工計画、建設廃棄物 |
2級土木施工管理技士の場合
学科試験 | 土木一般、専門土木、法規、共通工学、施工管理法 |
実地試験 | 施工経験記述 、土木、コンクリート |
選択問題 | 施工管理法、品質管理、安全管理/工程管理 |
受験申込・問合せ
一般財団法人 全国建設研修センター 試験業務局土木試験部土木試験課 |
東京都小平市喜平町2-1-2 |
http://www.jctc.jp/ |
まとめ:土木施工管理技士は将来有望な資格
ここまで、土木施工管理技士の仕事内容や資格の概要・要件についてお伝えしました。
土木施工管理技士は、公共案件はもちろん民間工事においても規模の大きな工事の場合は必須の資格です。
そのため、土木業界で働く場合は、誰もが目指したい資格でもあります。
ぜひ、勉強して早いうちに取っておきましょう。