トキワマンサク 生垣

トキワマンサク

トキワマンサクは、日本や中国、インド原産の中高木。
マンサクは落葉樹だが、こちらは常緑樹となっている。
病害虫に強く、丈夫で育てやすいが、寒さには注意が必要。近年では生垣として利用されることが多いものの、シンボルツリーにも適している。

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瀬尾 一樹
監修者 樹木医 瀬尾 一樹

樹木医です。木も草も大好きで、将来は自分だけの森を持ちたいと思っています。木の美しさや育てる楽しさだけでなく、生きものとしての生態的な面白さも伝えていきたいです!好きな木はケヤキです。

執筆者 Matsuri.

熊本県の海と山に囲まれた田舎で育ち、幼少期からガーデニング好きの祖母を手伝う。高校時代には、音楽を中心に様々な芸術分野に興味を持つようになり、同時に自然の持つ面白さや奥深さに気づく。現在はライターとして活動し、多趣味を活かして幅広いジャンルで執筆。他にもカメラやデザインについて勉強中。自然に囲まれて暮らすのが1つの目標。

基本データ

分類
庭木-生垣
学名
Loropetalum chinense
科・属名
マンサク科 トキワマンサク属

花色によって葉色も変化する常緑樹

丈夫で育てやすい

トキワマンサクは、丈夫で育てやすい庭木の1つです。通常のマンサクは落葉樹なのに対して、こちらは1年中葉をつける常緑樹となっています。
日本の関東以西や中国、インドを原産地としていますが、日本で自生する姿を見ることができる場所は殆どありません。日本で目にするトキワマンサクは、植えられたものばかりです。
葉の軽やかな印象や萌芽力の強さから、現在は生垣として利用されるケースが増加しています。また、年数は必要ですが、大きく育てると最大8m程度まで成長する中高木です。樹齢の長いトキワマンサクは、古木のような落ち着いた雰囲気を持つようになります。

星状毛の生えた葉、花色の違い

トキワマンサクの葉には、星状毛と呼ばれる細毛が生えており、衣服にひっつきやすい性質を持ちます。そのため剪定などを行う際は、身につけるものの素材に注意が必要です。軍手は特にひっつきやすく、一度ついたものは取り除くのに非常に手間がかかります。ゴム製の手袋を使用するのが良いでしょう。服はポリエステル素材が適しています。
また、トキワマンサクの葉色は白花種と紅花種で異なります。白花種の葉は爽やかな黄緑色でより軽ろやかな印象を受けますが、紅花種は葉から根まで紅色に染まっており、かなりの存在感です。

寒さには注意が必要

丈夫で病害虫に強いトキワマンサクですが、寒さには注意する必要があります。シマトネリコほどの耐性の低さはありませんが、関東以北で冬を越すのはかなり難しいでしょう。

花が咲く生垣を作りたい方におすすめ

観賞価値のある花や葉

トキワマンサクは、葉だけでなく花にも観賞価値があります。5月頃に咲く花は細長い花弁が特徴で、一つ一つは小さいものの、枝を埋め尽くすように咲くため離れた場所からでも美しい姿を楽しむことが可能です。
前述の通り、トキワマンサクには白花種と紅花種があります。白花種は、白い花と緑の葉の対比が印象的で、明るく爽やかな印象です。対して紅花種は花の赤色が非常に鮮やかで、華やかな雰囲気を楽しめます。
また、トキワマンサクは常緑樹ではありますが、秋頃には紅葉することがあります。1年を通して様々な表情を楽しめる庭木です。

生垣はもちろんシンボルツリーにも

トキワマンサクは生垣として人気の高い庭木です。葉は小さいながらも密度が高く、剪定すると枝がよく分かれます。花を咲かせる生垣を作りたい方には最適と言えるでしょう。生垣にする場合は、30~40cmほど間隔を空けて植え付けます。
また生垣だけでなく、シンボルツリーとしても楽しめるのがトキワマンサクの魅力です。住宅などの雰囲気よっても異なりますが、数を植えて生垣にしたり、ナチュラルな雰囲気のお庭にしたい場合は清涼感のある白花種、シンボルツリーとして植えたり、お庭にアクセントを加えたい場合は紅花種という選び方が良いでしょう。

挿し木での増やし方

トキワマンサクは、挿し木によって増やすことが可能です。時期は7月から8月が適しています。その年に生えた新しく成長の良い枝を選び、根元から切り取って約1時間水揚げを行いましょう。水揚げが終わったら、小粒の赤玉土に植えしっかり水を与えます。根付くまでは水を切らさないよう注意し、明るめの日陰に置きましょう。根が十分に成長したのを確認したら、植え替えを行います。

トキワマンサクの詳細情報

草丈・樹高
4~8m
栽培可能地域
関東以南
花色
白、赤
開花期
4月から5月上旬にかけて
結実期
9月から10月にかけて
耐暑性 / 耐寒性
耐暑性:高い 耐寒性:やや低め

トキワマンサクの育て方・管理方法

植え付け・植え替え
植え付けは、3~4月もしくは9~10月頃に行います。トキワマンサクはかなり日光を好む庭木のため、植える場所には注意が必要です。耐寒性の低さも考慮すると、日当たりがよく冬の冷たい風が当たらない場所があれば理想的と言えます。土は有機質を多く含み、水はけと水持ちの良さを両方兼ね備えたものが最適です。また地植え・鉢植えともに、植え付ける際には有機質肥料か緩効性化成肥料を元肥として与えます。
地植えにする場合は、縦幅・横幅ともに根鉢より1回り大きく穴を掘り、腐葉土を混ぜ込みましょう。苗木のトキワマンサクは幹が細く風によって倒れてしまう可能性があるため、植え付ける際は支柱を立てます。植え付けが終わったら、しっかり水を与えて完了です。
鉢植えであれば、苗木よりも1回り大きい鉢を用意し、赤玉土(小粒と中粒どちらでも可)と腐葉土を6:4で混ぜ込んだものに植え付けます。鉢植えは根詰まりしているのを確認したら、植え替えが必要です。植え付けと同様の時期に行いましょう。
肥料
地植えにしている場合は、2月頃に油粕などの有機質肥料を寒肥として株元の周りに埋めておきます。鉢植えの場合は3月頃に、緩効性化成肥料を追肥してください。
剪定
トキワマンサクは枝の成長が早いため、開花期を過ぎてから剪定を行うと良いでしょう。生垣にしている場合は、始めに大まかに刈り込んでから気になる枝を切り除くと、効率よく剪定を行うことができます。成長が早い分、しっかり刈り込んでおかないと大きくなりすぎることがあるため注意が必要です。風通しが悪くならないよう、混み合っている場所は間引きを行います。
また、トキワマンサクは徒長枝が発生しやすい庭木で、これを放置すると他の枝が枯れる原因となってしまいます。周囲の枝と異なる角度に伸びた枝を見つけたら、早めに根元から切り除きましょう。徒長枝を切るタイミングは、開花期を過ぎた時期以外でも問題ありません。
病害虫
病害虫に強いトキワマンサクですが、稀にカイガラムシやハマキムシ、カミキリムシなどが発生することがあります。これらの害虫は、トキワマンサクの被害が小さくても他の庭木に広がることがありため早めの対処が必要です。風通しが悪くならないようしっかりと管理し、事前に殺虫剤を散布して対策しましょう。
日当たり
地植え・鉢植えともに植え付けてから2年満たない場合は、土の表面が乾いたのを目安にしっかり水を与えましょう。
地植えで2年以上経過している場合は、基本的に水を与える必要はありません。ただし、晴れが続いて雨が不足しているようなときには、十分に水やりを行います。
水やり
地植え・鉢植えともに植え付けてから2年満たない場合は、土の表面が乾いたのを目安にしっかり水を与えましょう。
地植えで2年以上経過している場合は、基本的に水を与える必要はありません。ただし、晴れが続いて雨が不足しているようなときには、十分に水やりを行います。

出典(引用元)

トキワマンサクとは – 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版
トキワマンサク – 庭木図鑑 植木ペディア

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